
この「戸建賃貸」の最大の魅力は、利回りの良さです。
私は過去100棟を超えるアパート・マンション立ち上げのお手伝いをしてきましたが、20%以上の利回りが狙える建物の企画を提案したことはありません。
一般的に、アパートなら、いいところ11〜12%。
マンションなら、9%〜11%の利回りを確保できれば御の字です。
あなたもよくご存知の、大手のハウスメーカーなどは、8%しか回らないアパートを平気で売っていますから、それに比べれば20%という利回りは非常に魅力的です。
たとえばFPコミュニケーションズが調査したエリアでは、「戸建賃貸」の平均賃料は約18万円ですから、仮に1,000万円で「戸建賃貸」を建築したとすると・・・。
18万円×12ヶ月÷1,000万円=21.6%
いかがでしょう、相場の家賃でも20%以上の驚異的な利回りを得ることができます。
中には、同じ広さで家賃21万円なんてものもありますから、もし21万円で貸したとしたら、なんと、25.2%で回ることになります。
仮に、賃料が15万円だとしても、その利回りは18%。
さらに賃料が10万円だとしても、その利回りは最低12%も確保できることになります。
もちろん、家賃相場が低い地方では、ここまでの高利回りは見込めないにしても、例えば、相場家賃8万円のエリアに、先ほどの840万円の戸建賃貸を建てたとすると、単純利回りは・・・
8万円×12ヶ月÷840万円=11.4%
の利回りが確保できます。
戸建なら、もう少し高く家賃もとれると思いますので、もし家賃が、9万円、10万円取れるとしたら・・・
もう言うまでもありませんが、ハウスメーカーなどが提案してくるアパートの利回りとは比較にならないほど安定した事業になりますね。
実際、さいたま市の戸建3棟と、熊谷市の戸建5棟はいずれも相場よりも1割以上も高い家賃で、あっという間に入居者が決まってしまいました。
仮に最悪、家賃が7万円しかとれなかったとしても、
7万円×12ヶ月÷840万円=10%
になります。
このように、投資額が少なければ、リスクも小さくなるですが、実際にはすぐに入居者が決まり、高く貸せるのが「戸建賃貸」の最大の魅力なのです。

通常アパート・マンションを建てるときに、全額自己資金で行う方はいません。
ほとんどは、銀行からの借入金でその事業費をまかなっています。
銀行からお金を借りる場合、無担保でお金を貸すことはありませんから、開発する土地と建物に担保を設定することになります。
ところが最近は土地の評価が下がり続けています。
そのため計画地の土地・建物だけでは担保が足らず、自宅などを共同で担保に入れてほしい、と銀行にいわれるケースが大変多くなっています。
その点、この「戸建賃貸」はそもそも建物を1,000万円以下で作る、という計画ですので、担保が有り余ってしまうのです。
たとえば、今回アンケート調査を実施したエリアの地価は坪90万円〜100万円のところが相場です。土地の担保力を見る場合、その担保評価は地価の約60%。
「戸建賃貸」の敷地として30坪を使うとすればその担保評価は・・・
100万円×30坪×60%=18,000,000円 になります。
建物が1,000万円だとすると、実に800万円分の担保に余裕が残ることになります。
ところが、実際には、建物の担保分が余っています。
建物の担保評価を固定資産税相当額の70%程度だとすると・・・
1,000万円×70%=700万円 となり、さらに担保の余力が増え、合計1,500万円もの担保余力が残ることになるのです。
これが、何を意味するのか、もうお分かりですね。
極めて低い投資額で、高利回りの土地活用ができるということなのです。
一方、地方など地価がさほど高くないところでも、大きなメリットをもたらします。
今まで、地価が低く資金が調達できなかったところでも、そもそもかける事業費が少ないので、自己資金の負担を全くせずに、資金を全額借入れでまかなうことができることもあるでしょう。
このように担保の提供を少なくしておくと、万が一、この事業がうまく回らなくなったとしても、土地・建物をそっくり持っていかれることは絶対にないのです。

前にも言いましたが、「戸建賃貸」はほとんど供給がされていません。
そのため予定客が極めてつかみやすい形態です。
既に実施したアンケートでは既に46組の入居待ちができているほどです。
アンケートの返信がなかった世帯も潜在的な「戸建賃貸」のニーズは多いですから、その予約客をつかむことは、極めて容易です。
今回、アンケートを実施して、とても興味深い結果がこの「駅から遠くても入居者が決まる」可能性があるということです。

実際、施工した戸建賃貸は大宮駅から徒歩20分。
同じ企画で熊谷市にも5棟建築しましたが、その物件も駅から徒歩20分の不利な場所にあります。
そんな立地的なハンデがあるにもかかわらず、完成前に満室になってしまいました。
アパ・マンの場合は、どうしても駅へのアクセスなどが、賃料の差や空室率の度合いに表れやすいのですが、このような距離のハンデを克服できることが、「戸建賃貸」のもう1つの魅力でもあるのです。

通常、アパ・マンを建築する場合、20坪、30坪の小さい土地ではたいした開発はできません。
また変形している土地の場合、アパマンですとデットスペースが多くなってしまいます。
というより、開発不可能なケースがほとんどでしょう。
その点、戸建賃貸は20坪前後の土地でも変形地でも開発が可能です。
もしあなたが20坪以上の土地を持っているのであれば、今まで駐車場としてしか活用出来なかった土地を、十分に稼げる資産に変身させることができます。

企画段階で表面利回りを判断し、よしやろう!と決断される方が多くいらっしゃいます。
もちろん、目的は投資ですので、投資効率をみることは大事なことです。
でも、この数字だけで判断することはとても危険です。
表面利回りを高くするには総計画費を下げるか、そう家賃収入をあげればいいわけですが・・・
この考え方は貸す側のことばかり考えすぎて、借りる人のことをまるで無視しています。
例えば、建築費を下げる為に仕様設備を極端にさげて、完成して入居されてから音がうるさいとか、結露がするなどの苦情がくることもあります。
逆に家賃を高くしすぎて、実際募集しても入居が決まらないということもあります。
ですから、利回りを大家側だけの都合で操作することは事業そのものが成り立たないのです。
それと、表面利回りとはあくまでも入居者がいて成り立つものです。価格競争化しているアパマンでは表面利回りを実現するのは困難となります。
戸建賃貸であれば需要があり、長期的に表面利回りどおりの経営ができる確率が高くなるでしょう。

投資する際には、最悪の場合も想定しておくことも必要です。
ほとんどの人はレバレッジをきかせて、借金をして事業をします。
借入期間も20年〜30年の返済期間で、所有している不動産とはいえ、返済期間中は金融機関に管理されているとも言えます。
長期的に事業が成功することを前提に進めるわけですが、何かの事情で売却することも出口としてもっておくことが必要です。
戸建賃貸なら、容易に損をすることなく売却ができます。
例えば、
このようにマンションの場合、土地の坪単価が50万円の場所に、建築費を3億円かけたとしても買う人は投資家です。
投資物件である以上、収益還元、つまりそこから見込める賃料から逆算し、買える金額が決まります。坪単価がいくらだとか、建築費がいくらだとか言っても、それに見合った賃料がなければ誰も評価してくれません。
しかも、売るときはだいたい、事業が成り立たないから売ろうと考えます。
事業が成り立たない=空室で家賃が見込めないから売るのです。買う人も当然、現在の賃料収入で購入を判断しますから、売却価格では借金を返せないこともあるのです。
たぶん、あなたが買うとしても同じように判断すると思います。
逆に戸建賃貸は中古住宅として売却することも可能です。中古住宅であれば土地、建物の評価から売値が決まります。
であれば、あなたの資産を損をすることなく、売却することができます。
さらに一棟ものマンションとは異なり、1戸ずつ売却できますので、相続時など分割して所有することも可能になります。

ホームページで賃貸情報を検索してみてください。戸建物件はほとんど掲載されていないはずです。
アパート・マンションに比べて物件自体が少ないということもありますが、まったくないわけではないのです。
つまり、入居中だから掲載されないのです。
アパート・マンションであれば部屋を探すとき、より安く、より広く、より新しい部屋に入りたいと思います。
わたしもきっとそうです。
その中でたくさんある物件をふるいにかけ、最終的に入居する部屋を決定するのです。
これが戸建賃貸になると、たくさんある物件の中で争う必要がなくなります。
戸建層、つまりファミリー層にとっては新しくて狭いアパート・マンションより、古くても広い戸建賃貸にするのです。
ただし、あまりに部屋が多すぎる場合やお風呂がないなどの設備がない場合は別ですけどね…。
一般的なご家庭では「いつかはマイホーム」が夢です。
実際、建売業者やマンション業者も「家賃並みの返済」と家賃を払うより、家を買った方が得であえることを宣伝しています。
でも、たとえ家賃とマイホームの返済額が同じだとしても、賃貸ニーズはあるのです。
特に戸建賃貸の需要はなくなりません。
普通に考えれば家を買ったほうがいいはずですよね。
でも転勤族の方は法人で借りるでしょうし、公務員などは半分手当てがでるケースがあります。
その方にとってみれば、今はマイホームは買えないけど、より快適な生活をしたいという思いはあります。
だから、戸建賃貸に住む人は収入がある程度安定した人が住みます。
特に最近は生活環境に合わせてその都度引越ししたい、いろんなところで生活してみたいという、今までにはないニーズもあります。特にこのような考えの人は富裕層に多いのです。
転勤族の場合は別ですが、マイホームを買うより、一生賃貸派の人の傾向として、快適性のためにはお金を惜しまない人が多いようです。
「マイホームを買うと、ローンに縛られるし、身軽に引越しもできないから、自分のものにはならなくても賃貸の方が得だと」考える人たちです。
もし、あなたの物件がとても快適で、今よりも快適に過ごせる物件がなければ、そもそもずっと住む人たちなのです。
人は環境が変わったときに、そこでは生活できなくなり引越ししようと考えます。
たとえば、
ワンルームから彼女ができたことによって狭くなり、二人で暮らせるアパートへ就職したことによって、勤務先の関係で引越し・・・
単身者層は何かと生活環境が変わりやすい傾向にあります。
逆にファミリー層は家庭をもったとしても、環境が変わるケースはあるものの、単身者に比べると落ち着いてきます。
子供が生まれると更に、学校などの関係もあり、さらにその場所から離れられなくなります。
引っ越しても、なかなか今の条件と同等の物件を探せないし、戸建に住んでしまうと、アパート・マンションに住む気がなくなりますよね。
と戸建賃貸にはアパ・マンではできないメリットがいくつもあります。もちろん戸建賃貸が土地活用で一番とは言いません。あくまでも、あなたが何を望むかによって手段も変わってきますので、その中で戸建賃貸ならこんなメリットがあるということです。
しかし、戸建賃貸は建てる大家さんにはメリットがありますが、住む入居者にはメリットがあるのでしょうか? |